モンテッソーリ必須教具の紹介シリーズ

#2 茶色の階段　の魅力と効果について

モンテッソーリ教育では、幼児期の子どもたちが学ぶために様々な教材を用意していますが、
その中でも特に重要な教具の1つに「茶色の階段」があります。

茶色の階段は、今後の学習の基礎となる数学的思考を身につけるための教材であるとともに子どもたち自らが積極的に学習する【自学】を促す役割も果たしています。

【1.サイズと形状の比較】

茶色の階段は、縦と横がそれぞれ1cmから10cmまで変化する10個のブロック(奥行きは全て20cmの二次元変化)で構成されているため、子どもは縦と横の大きさの比較を行うことができます。

縦と横が大きくなるとその分ブロックの太さが変化するので、
様々な太さのブロックを手で握って並べたり比較したりすることで、ブロックのサイズの変化を手を動かしながら直感的に感じることができます。

茶色の階段は、幼児期の子どもたちが数学的な思考や秩序(2,4,6,8,,,といった、ある法則に従って変化する規則性)を身につけるための基礎教材として、非常に有効です。

ブロックの面積は1(1cm×1cm),4(2cm×2cm),9,16,,,100と二乗比の関係になっており、それらのブロックを積み上げる・順番に並べるといった活動を通して、子どもたちは大きさ(太さ)を比較し、数学的秩序(パターン)を直感的に感じることができます。

モンテッソーリ教育の中で茶色の階段はピンクタワーと同様に自己学習力を養っていくための助けとなる重要な教具です。

さらに茶色の階段は、ピンクタワーと組み合わせることで、遊び方が何倍にも広がります。縦横比の二次元で変化する茶色の階段と、縦横高さの三次元で変化するピンクタワーの組み合わせは、新たな気づきや発見を与えてくれます。

 

以上のように、茶色の階段は、モンテッソーリ教育の中でもピンクタワー同様、非常に基本的な教材の一つであり、その重要性は計り知れません。

この教材を通じて、子どもたちは数学的思考を基本とした規則性や秩序性を体を動かして全身で感じるだけでなく、さらに重要で成長の根幹となる一生涯学び続ける姿勢を身につけることができます。

モンテッソーリ教育において、茶色の階段はその哲学を体現する重要な教材の一つであり、今後も幅広い子どもたちの知性発展に貢献し続けることでしょう。